わほの『老健のはなしょうぶ』

みんなの仕事

こんにちは。
東通村介護老人保健施設 のはなしょうぶ 主任支援相談員の大槻です。

今回は、老健(ろうけん)についてお話しさせていただきます。

介護老人保健施設(通称:老健)って?

老健は、医療、看護、介護、リハビリテーションから栄養までさまざまな専門職が、他職種共同で要介護・要支援状態にある利用者様・ご家族様が安心して自立した生活を続けられるよう支援する介護保険施設です。

老健を利用できる方は?

要介護認定を受けた方のうち、病状が安定していて入院治療の必要がない、要介護1~5の方で、リハビリテーションを必要とされる方です。

短期入所療養介護(ショートステイ)は要支援1~2・要介護1~5に認定された方が利用できます。
※短期入所の詳細は、次の機会に別に詳しく紹介させていただきます。

老健は「在宅支援施設」です!

老健施設が持つ「在宅支援機能」は…
①長期入所サービス(ロングステイ)
②短期入所療養介護(ショートステイ)
③通所リハビリテーション(デイケア)
④訪問リハビリテーション

※長期入所サービスは入所時に目標を設定し、その期間、目標に沿ったリハビリや介護・看護を提供し、3ヶ月毎に評価を行い、在宅復帰や他施設の申請等今後について相談します。

老健は住み慣れた地域で暮らし続けるために、様々な使い方ができる!

例えば…

①脳卒中や骨折等で入院 ➡ 退院後、リハビリのために老健を利用
 老健を退所し、自宅で暮らしつつデイケアや訪問リハを利用する。

②一人暮らしの方が越冬のために老健を利用 ➡ 春に自宅へ戻る。(冬のリピート利用)

家の事情(介護していた家族の入院や自宅の改修)などで老健を利用
 在宅復帰後も時々ショートステイを利用する。

④自宅で生活していたが症状の重度化等で在宅介護が困難になった ➡
 ・特養等の他施設へ入所するまでの待機期間に老健を利用する
 ・安らかなお看取り支援のために老健を利用する 等々…

わほの『老健のはなしょうぶ』(以下、のはなしょうぶ)

実は2003年4月に開設した『 のはなしょうぶ 』も、今年20年の節目を迎えております。
(私も歳を取りました…)

思い起こせば、平成7年度に村では「新総合開発振興計画」が策定されました。
5つの基本目標のうちの一つである「 快適な生活を営む 」ための基盤整備を図り、定住促進をすすめる具体策として、村の中心部に保健・医療・福祉の複合施設及び居住地を整備することになりました。

複合施設の建設では、住民アンケートやワークショップの開催など、住民参加で多方面から検討され、施設の5つの理念が確立されました。

平成10年のワークショップより


懐かしい当時のワークショップの写真

当時の住民アンケートの結果では、本人の意向として70%が最期まで自宅で過ごしたいとを望んでおり、介護者・家族の意向も77%は自宅でみたいという結果でした。
実際、滞在施設の建設については老健特養かの議論もありましたが、在宅介護の支援に重点を置き、利用者本位の包括ケアシステムの構築の一環として老人保健施設と決定されました。また、運営は地域医療振興協会で委託されることとなりました。


私は、平成11年の保健福祉センター開設時に入職し、老健開設時の支援相談員も担当しておりました。
途中の人事異動で保健福祉センターのケアマネジャーを担当した時期もありますが、この節目の年にのはなしょうぶを振り返る機会を得て、現在も住民の皆様のご理解を得て、老健本来の「在宅支援施設」として運営できていることに感無量です。

この20年間で数えきれないほどの利用者様やご家族様とのストーリーがあり、泣いたり、笑ったりの時間を共有してきました。
(なかには施設としてのご期待に沿えない時もあったと思います…。)

私がのはなしょうぶの軌跡を振り返った時に、真っ先に思い浮かぶのは「東日本大震災」の夜です。
沿岸部にお住いのデイケア利用の方々には、のはなしょうぶへ泊まってもらうことになり、電気・水が無くなった際には近隣の地域の方からも協力をいただきました。

また、昨今のコロナ禍の生活となってからは、のはなしょうぶの生活も大きく変わりました。
面会や外出・外泊の規制、行事の縮小等、ご家族や地域のと結びつきが少なくなりました。
細心の注意を払いながらも、施設のクラスターで業務縮小をする時期があったり、皆様にはご迷惑やご心配をおかけしました。
現在もまだ慎重に対応を継続していることにご理解をいただきたいと思います。

老健のはなしょうぶ 主任支援相談員より、ひとこと

コロナが5類になり、少しずつ本来の生活が戻ってきましたので、今後はまた、少しずつでも
地域と共に歩む施設にしようということで、地域貢献をしたいと考えております。
冒頭にお話ししたように老健では専門職が多数いますので、地域での専門講座などができます。
ぜひ、ご相談いただければと思います。

この場をお借りして、改めまして地域の皆様、20年間老健のはなしょうぶを温かくご支援いただき、ありがとうございました。
そしてこれからもどうぞよろしくお願いします。

(東通村介護老人保健施設のはなしょうぶ 主任支援相談員:大槻)

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