東通村の能舞 ~ 尻労後援会より ~

いろいろ

みなさん、こんにちは。東通村診療所 医事係の二本柳です。
前回【 医療事務のお仕事 】(2023.11.28掲載)についてご紹介させていただきました。

今回は仕事とは少し離れ(笑)、東通村で継承されている郷土芸能の一つである能舞についてお話させていただきます。
私自身、地元の尻労(しつかり)地区で能舞を継承している尻労後援会に所属しています。
地区ごとに行われている行事や日程に多少違いはありますが、今回は正月を迎えた尻労後援会の活動の様子をお届けしたいと思います。

能舞とは…

村民の方はご存じかと思いますが…
能舞は修験者であった目名不動院によって15世紀(室町時代、下北を根城南部氏が治めていた頃)に伝えられたとされています。
田屋にある熊野神社で確認された棟札が文明18年(1486年)と記されており、この頃すでに東通村内に熊野信仰が根付き、能舞も行われていたと考えられています。

尻労と能舞

尻労の能舞の師匠所は『あべら』(上田屋の別名)で、能舞を舞い始めた時期は不明ですが、熊野堂には一番古いもので寛文8年(1668年)の棟札が残っており、その頃には尻労にも能舞が伝わっていたと考えられます。
当時から熊野別当であった吉田家では、京都の白川伯王家が文政11年(1828年)に発行した正一位熊野大権現の神階認可状が保管されてあり、尻労の能舞が盛んに行われていた証となっています。

門打ち

新年を迎えると家内安全や無病息災を祈り、権現様を携えて毎戸門打ちします。
尻労では2日かけて120件ほどを回って歩きます。
新築屋固め、門打ち終了後に行われる打込式では、火難・水難などを除け払うため祈祷舞の後に「もうだり」を舞います。
気温は氷点下、雪の降る中で行うため大変過酷ですが、一軒一軒気持ちを込めて門打ちしています‼

尻労の能舞

12月に入ると打習いと呼ばれる能舞の練習が始まります。
この期間に師匠から舞を習ったり、太鼓や笛、手平鉦などの拍子を合わせるなどして本番を迎えます。各地域によって日程は違いますが、尻労では毎年1月17日に招待者や観客に向けた能舞を開催しています。

今年も鳥舞、翁などの式舞から始まり、手踊り、鐘巻などの武士舞、最後に権現舞を舞いました。
コロナ流行以降4年振りの有観客開催となりましたが、尻労をはじめ村内・郡内の方々、遠く県外からも足を運んでいただき大盛況のうちに終わることができました。


能舞離れや少子化による後継者不足など…課題もたくさんありますが、まずはいろいろな方々に能舞を見て興味を持っていただけるようにSNSやYouTubeなど様々な形で発信しています。

↓下記リンクより動画や行事の様子をチェックできます‼↓
【尻労後援会】
YouTube http://www.youtube.com/@user-qt2pf7bu2c
Instagram  http://www.instagram.com/shitsukari_koenkai

数百年にわたり継承されてきた能舞を今後も繋いでいけるよう頑張ります💪‼

以上、二本柳でした<(_ _)>

(医療事務係:二本柳)

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