映画の話

いろいろ

「医療や健康と何も関係ないシリーズ」です。
シリーズ化してみました。

映画の話をしようと思います。
最近映画館に行くことは全くと言っていいほどなくなってしまいました。3年くらい前に『鬼滅の刃』を家族と観に行ったのですが、序盤で煉獄さんが「うまい!」と駅弁を食べているあたりで意識がなくなって、目が覚めたら煉獄さんはもう死んでいて、炭治郎が鬼を倒す寸前でした。「なぜこの映画の最中で眠れるんだ」と、家族からは非難を受けましたが、仕事で疲れていたんです。。。

僕は新しいものが出たらどんどん観る、というタイプではなくて、好きな映画を何回も観る派です。今はNetflixとかAmazonプライムとかHuluとか、ネットのものが充実していて、いいとこ取りで時々契約しては好きなものを観てますが、ゆっくり観る時間はないですね。

アカデミー賞を取った『羊たちの沈黙』(1991)という映画があって、そのシリーズの『ハンニバル』(2001)『レッド・ドラゴン』(2002)の3本は今でも時々見ます。見すぎて中身を完全に覚えているので「作業用」みたいな感じです。描写はグロテスクな映画なのですが、何度も見ていると、実は恋愛映画なのだとわかってきて、名画は奥が深いな、、、と。

1988年に昭和天皇が崩御された時にテレビが数日間その関連番組一色になって、その時にレンタルビデオが広まったと言われています。その頃、父親が借りてきて印象に残っているのが松本清張の『砂の器』(1974)です。中居正広主演でリバイバルされましたね。

ハンセン氏病(らい病)への偏見が強い時代、罹患した父との放浪の少年時代を過ごした天才音楽家が、その悲惨な過去を隠すために犯罪に手を染める、というストーリーです。原作を読むと謎解きミステリー色が強いのですが、映画はその過酷な放浪時代が叙情的に描かれていて、「宿命」のテーマ曲が流れる中、日本海側の厳しい気候の中を父子がさすらう描写は、悲惨な旅の中に日本的な美が織り交ぜられていて、何度見ても胸に来るものがあります。

黒澤明もひと通りみました。『七人の侍』(1954)『隠し砦の三悪人』(1958)『天国と地獄』(1963)などは、今見てもやっぱり一流のエンターテイメントで、単純に面白いです。良いものは古くならないんですね。『羅生門』(1950)ももちろん名作です。

市川崑の金田一耕助シリーズも全部見てます。『犬神家の一族』(1976)『獄門島』(1977)『女王蜂』(1978)などなど。一番好きなのは『悪魔の手毬唄』(1977)で、岸惠子が美しすぎます。

最近の監督だと世界的に一番評価されているのは是枝裕和監督でしょうか。『そして父になる』(2013)『海街diary』(2015)『万引き家族』(2018)など。でもやっぱり柳楽優弥が衝撃のデビューを果たした『誰も知らない』(2004)が僕の中ではNo.1です。実際の事件を元にした、母親にネグレクトされていて、戸籍もない三兄妹の不思議なサバイバルと、悲惨な結末。淡々と描かれる物語の底に、家族、母子の「他人からは理解できない、でも絶対に切ることのできない関係」が流れていて、当時僕はテレビディレクターでしたが、衝撃的な作品でした。

あと好きなのは中島哲也監督。『下妻物語』(2004)『嫌われ松子の一生』(2006)『告白』(2010)『渇き。』(2014)。派手目の色合いで時々ミュージカル的な要素が入ってて独特です。北野武監督はもう古典になりつつありますが、初期の作品はめちゃくちゃ面白かったですね。『その男、凶暴につき』(1989)『ソナチネ』(1993)『HANA-BI』(1998)。知名度低いですが、僕が一番好きなのは、『3-4×10月』(1990)という映画です。いまだに作品名の読み方がわかりません笑

こうして考えていくと、その監督が本当に売れて有名になるちょっと前の作品が好きなんだなーと思います。ミュージシャンもそうですよね。スピッツは『ロビンソン』で売れましたが、そのちょっと前の曲群が一番素敵です。なんかそういうのってありますよね。

てなわけで、書けば書くほど、自分が歳をとっていってるのが如実にわかるほど、全体的に作品が古いです。なんだか残念な感じはします笑 映画はまだまだ好きなのあるので続編書きます!

(医師:濱近草平)

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